最近では男性看護師も増えており、意外と身近にいる看護師同士のカップル。一見、同じ職業でお似合いのようにも感じますが、実は看護師同士であるが故の悩みがあるようです。将来的に給与のことや子どもができた時に困ることなど、看護師同士の夫婦でも将来困らず、うまく乗り越えられる方法をご紹介します!
■看護師同士が夫婦になるとどうなる?よくある悩みとは
ー仕事とプライベートをわけたい
看護師夫婦の仕事とプライベートをわけたいという悩みには驚きました。お互いに仕事のことを相談できる良きパートナーということもあるでしょうが、多くの人はあまり家に仕事のことを持ち込みたくないと考えるようです。ただでさえ、職業柄、夫にとっては女性の多い職場でのやりづらさを感じたり、妻にとっても女同士の些細ないざこざに巻き込まれたりと、看護師の職場は女性社会でストレスが多いです。そのストレスのはけ口としてお互いに八つ当たりしてしまうことが増えると、トラブルの元になってしまうのかもしれないためです。看護師は離婚率が高いというのも、もしかしたらこうした職業柄ゆえの問題が根底にあるのではないでしょうか。
ーシフトなどで休みが合わない
お互いに病院や施設などで働いているとシフト制で夜勤もこなすということもあります。クリニックや企業などのように夜勤やシフトではない週5日の働き方であればいいですが、この勤務形態に関しては一緒に住み始めてからだけではなく、結婚して子どもができたときにも一つの問題です。
結婚前の一緒に住み始めた段階では、シフトがバラバラだと勤務のすれ違いで2日ほとんど顔を合せなかったということもあります。さらに、どちらか一方が仮眠中でこれから夜勤なのに、もう一方は休みでテレビを見ているなど生活感がバラバラということも…。仮眠中にうるさくされると眠れなくて、とてもストレスに感じませんか?
また、結婚して子どもが生まれてからは、土日に地域で予定されている学校イベント(運動会や入学式、卒業式)の場合には日時が重なりやすいため、休み希望者が多くなることがあります。どちらも休み希望が通ればいいですが、なかなかスムーズにいかないこともあり、看護師夫婦の仕事内容やシフトなどによる問題は山積みです。これは看護師に限ったことではありませんが、なかでも人手不足な看護師業界の看護師夫婦は苦労している印象を受けます。
ー看護師夫婦の年収は決して高くない
看護師は高給与といわれていますが、それは夜勤手当があってのこと。新卒のときは周りの社会人と比べても初任給が高めということもありますが、昇給額が少ない、役職手当などが多くはないため、30代後半~40代で夜勤をしなければ他の専門職として働く人と比べてそれほど給与は高くない現状があります。
※参考1:表7 職種別、年齢階層別平均支給額
http://www.jinji.go.jp/kyuuyo/minn/minnhp/min29_index.htm
※参考2:職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001098975&tclass2=000001098977&tclass3=000001098985&second2=1
たとえば、※参考2 から男性看護師36歳の平均月収である約34万円。これは手取りではなく、税金など引かれる前のものです。もし、妻が看護師としては働いておらず、専業主婦の場合。34万円から税金を引かれ、手取りは27~28万円あたりと推測します。そこから住宅ローンや光熱費、食費などを引き、月に少し貯金をするとなると二人で暮らすだけでも、あまり余裕は感じないのではないでしょうか。さらに、ここに小学生の子どもがいて、養育費がかかるとすれば家計はかなり圧迫するかもしれません。
また、妻は子どもが生まれれば今までのように病院で夜勤もやるというスタイルは続けられないことが多く、転職をして日勤だけ、パート勤務などになれば給与はかなり下がります。すると、共働きで働いていたとしても、夫婦の年収は決して高いわけではないということです。
■看護師夫婦で困らないための対策
看護師夫婦にはシフトやお金の面での悩みがあることがわかりました。では、看護師夫婦でうまくやりくりするにはどうしたらいいのでしょうか。まずは、看護師夫婦だからこそ、お互いの仕事やプライベートの距離感は知っておく、、早めに話し合うことが大切です。離婚理由で多い性格の不一致というのは、まずここの部分。お互いの仕事に関して干渉しない、尊重する、必要であれば協力するという心持ちでいた方が、いい距離感を保てるものだと思いませんか?
シフトに関しては、
・休息や睡眠をとる部屋をわける
・生活パターンの時間が合う場所に異動、転職を考える
・スケジュールを共有し、相手の生活パターンを理解する
などの対策で、お互いのストレスはかなり減らせるはずです。
お金の問題としては、妻が結婚や出産を機に仕事を一旦辞めた場合。男性看護師の給与だけでは、家族で余裕を持った暮らしは難しいため、将来的に妻も看護師として働く人が多いと思いますが、最近では常勤で病院という働き方だけでなく、派遣やパートでうまく扶養内で働く人もいます。病院やクリニック以外でも、老人福祉施設や訪問診療、訪問看護、健康相談窓口、医療系ライターとして在宅でやりくりしている人もいて、看護師の働き方は選択肢が多いのが特徴でもあり、利点だと感じます。
お互いに看護師として常勤で働くのであれば、周りの協力や公共の支援を受けることも検討しなければなりません。どちらかの実家が近ければ、子どもの緊急時に協力してもらえる、食事や家事を一部手伝ってもらえると、お互いに身体的にも精神的にも落ち着くのではないでしょうか。
最近では、一時的に利用するベビーシッターや子どもの送り迎えサービス、病児保育などもあり、活用できる公共の支援は多くあります。こうした夫婦内だけの対策ではなく、足りないところは周りの支援も受けながらいくことが必要で、大切です。
看護師夫婦は職業柄、シフトやお金に関する悩みがあることがわかりましたが、早めにその悩みを知ることができれば事前に話し合って、お互いに仕事の状況を理解する、干渉しない工夫をする、今後必要になるお金を整理し仕事の計画を立てることができれば、問題は減らせます。看護師夫婦で頑張っている人はたくさんいるので、そのためには、より良い職場への転職がカギを握るケースもでてくるでしょう。
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