咳やくしゃみの飛沫を防いだり、飛沫やほこりなどが体内に入らないようにしてくれたりと優れた働きをする「マスク」。看護師のみなさんにとって、衛生的にも欠かせないアイテムのひとつですが、ただ付けていればOKというわけではありません。せっかくのマスクも、正しい付け方でないと、その効果が低くなってしまうことも!?
さて、皆さんは、マスクを正しく付けている自信はありますか? これを機に、ぜひ、マスクの付け方を見直してみてください!
■あなたは、正しくマスクを付けていますか?
まずは、一般的なプリーツ型マスクを正しく付ける手順から見ていきましょう。
1.マスクを付ける前に、手を清潔にする
2.マスクの裏と上下表をしっかりチェック
3.ゴム紐を広げ、プリーツを上下に伸ばしてマスクを広げきる
4.顔に当てて、鼻周り用の針金をフィット。顎まですっぽり隠れるようにマスクを伸ばす
5.顔にフィットしたら、耳に紐をかける
この手順を守った上で注意したいポイントは、マスクの裏表を間違えないこと。外からの有害物質を表側でキャッチしてくれるので、裏表を間違えないよう気を付けておきましょう。
また、顔とマスクの間に隙間が空いていると、フィルターを通さずに入ってくる空気が多くなり、効果が低くなります。ゴム紐が緩くないかもチェックしておきましょう。マスクは1日1枚を目安に交換。使ったマスクには菌・ウイルスが多く付着しているので、なるべく手で触れないようにしましょう。
■そのマスクの付け方、実はNG!
医療に携わる看護師の方はご存知かもしれませんが、鼻が出ているとマスクの効果がありません。つまりマスクは、鼻まで覆うことで、菌やウイルスを防いでくれるものなのです。また、鼻をしっかり覆っているつもりでも、針金部分がフィットしていないと、隙間からウイルスが入り込んでしまう可能性があります。
なかでも、とくに注意したいNG行為が、一旦口を露出させるために、マスクを顎下にずらしてしまうこと。これをすると、顎下や首付近に付着しているウイルスや菌がマスクに移り、そのままマスクをし直すと、マスクに移ったウイルスや菌を吸い込んでしまう可能性があります。さらにマスクを外したときには、ウイルスや菌が付着しているフィルター部分には触らず、ゆっくりはずし、外した後はしっかり手を洗いましょう。
■私にぴったり! 私に合ったマスクの選び方
一口にマスクといっても、さまざまなものが販売されているので、自分に合ったマスクを選ぶことも大切です。では、自分に合ったマスクは、どのように選べばいいのでしょうか。
一番基準にしたいのは、マスクのサイズ。サイズが合っていないと、マスクの効果が低くなってしまったり、付け心地が悪くなってしまったりします。
サイズを確認する際には、耳の付け根、一番高い位置に親指を付け、人差し指を鼻の目がしらの近くから、1cm程度下のところまで伸ばし、その長さをメジャーなどで測ってみましょう。10.5cm以下なら小さめサイズ、12cm前後なら普通サイズ、13cmは大きめのサイズが適正です。
またマスクを選ぶ際には、品質にも注目しておきたいところ。
パッケージに「VFE」や「PFE」と記載されているマスクは、フィルタリング効果が高いもの。インフルエンザや風邪予防に効果的です。花粉や細菌を防ぐには、「BFE」が高いマスクを選びましょう。このほか、長時間マスクをする必要があり、付け心地を重視したい方には、不織布のマスクがおすすめです。
■正しくフィットして、より効果的にマスクを活用!
ウイルスや菌、花粉などの侵入を防ぐために欠かせないマスクですが、正しい付け方をしていなければ、それだけ効果が低くなってしまいます。サイズやタイプでぴったりなものを選んで、正しくフィットさせて使いましょう。