看護師たるもの、「人と接するのが、苦手……」なんて大きな声では言えませんが、それでも頭を悩ませてしまうのが、「ママ友付き合い」なのではないでしょうか。
あんなに小さかった我が子も、みるみる大きくなり、いよいよ保育園生活。新入園や年度替えなどで、期待と不安に溢れた4月を乗り越え5月にもなると、少しずつ慣れてきて、そろそろママ同士の人脈も作りたいところですよね。
しかし、いざ「ママ友付き合い」をはじめてみると、少しやっかいな問題が起きることもしばしば……。テレビのなかだけではない、ママ友トラブルが起こる可能性も考えられます。保育園に通わせるママ看護師のみなさん。意外と、ひとごとではないかもしれませんよ。
■【子どものために?】ママ友作りの必要性
ママ友というと、どんなイメージがありますか?
同じ子育て真っ盛りの母親という立場で共感し合ったり、協力し合えたりする友達でしょうか? それとも、我が子に関係したトラブルや、女同士特有のいざこざがある、やっかいな関係ですか?
実のところ、そのどちらもがあり得るのがママ友という関係。子育てに役立ついろいろな情報交換ができ、信頼関係を築ければ、困ったときに助け合うことができますよね。
しかし一方では、ちょっとした言動から、悪い噂を流されてしまったり、言いがかりをつけられたりと、思いもよらぬトラブルに巻き込まれてしまうことも。
とはいえ「ママ友=トラブルの元」というほど、過度に心配する必要はありません。特に保育園であれば、お互いに忙しい中での送迎なので、お見送りやお迎え前後も他のママと話すことなくバタバタということも、よくある話ですよね。となると、トラブルに発展する程、べったりとしたママ友づき合いになることは少ないと言われています。そのため連絡先を交換した場合も、ちょっとしたことに注意すれば、ほどよいママ友関係を維持していくことができるのです。
■職業は秘密! 知っておきたいママ友付き合いの掟
保育園のママ友同士で、まず気を付けておきたいのは、「親友になろうとしないこと」。もちろん、心から信頼できる友人になれれば理想的ですが、ママ友は、「友」である前に「ママ」。お互いに、我が子第一だからです。
とくに、お互いのプライベートや、職業に関してはなるべく伏せておくほうが賢明です。なかには、「看護師」ということを知られてしまうことで、医療関係の話題を多く振られたり、体調を崩した子どもの様子を見てほしいと、アレコレ頼まれたりすることもあるようです。子どもと病気は切り離せない関心事ですし、健康のことなので断りにくくはありますが、仕事と家庭で忙しいのは、どこのママも一緒。プライベートでも看護師業を求められないためにも、できる限り職業は隠しておいた方が良いかもしれませんね。ちなみに、職業を知られたくない看護師さんは、万が一職業を答える際には、「団体職員です」という方もいらっしゃるのだとか。確かに、団体職員で間違いはないわけですし、聞いた側も、職業を詳しく教えたくないことを悟ってくれそうですよね。
そして、もう一つ気を付けておきたいのは、「SNS等の使い方」。
SNSアカウントを教えることは、忙しい保育園ママ友の良いコミュニケーションになるかもしれません。しかしプライバシー問題が多く取り上げられる昨今では、ほかのお子さんが映っている写真を勝手にSNSへアップすると、プライバシーの侵害を問われるケースもあるので、気をつけておきましょう。
さらにSNS上では、誤解されかねない冗談や噂話にも要注意。逆に、ママ友のSNSを見過ぎて、心を乱されるケースもあるのでSNSチェックは適度が◎。あくまでも、「他の家庭のこと。うちはうち、よそはよそ」という一線を引いたうえで、言動は控えめに。ママ友の意見を尊重することを意識しておいた方が良いかもしれませんね。
■【ピンチ! ママ友トラブル発生!】 解決策は?
とはいえ、いくら気をつけていても、トラブルゼロということはなかなか珍しいもの。万が一ママ友トラブルが勃発してしまったときは、どうすればいいのでしょう?
基本的には、なにかあっても誰かの味方についたり、ママ友グループに所属することにこだわったりしないことが得策となります。ママ友に限らず人づきあいの上では、どちら一方の悪口に乗ってしまったり、仲間外れになってしまうことを過度に心配したりすると、解決するどころか、どんどんトラブルの根が深くなってしまいますよね。
なので、どうしても言わなければならない意見だけ述べ、悪口は厳禁。必要なときは、恐れず周囲に助けを求めて、できることはやる、できないことはきっぱり断りましょう。ママ友の誰かに流されず、誰に対しても、分け隔てない態度で臨むことを心がけていれば、きっとトラブルも自然と終息に向かうのではないでしょか。
■一定の距離を保った、ほど良いママ友付き合いへ
気軽にほどほどのお付き合いができれば、一番良いのですが、なかなかそうもいかない「ママ友」。悩んだときには、あくまでも〇〇ちゃんのママ、という関係であることを忘れず、一定の距離間を大切にしてお付き合いしていきましょう。どんなときも、小さな思いやりと、「ママ友に流されない」という気持ちで接することが大切ですよ!