みなさんは季節の挨拶である「暑中見舞い」を出していますか? 近年はスマートフォンの普及により、ハガキやお手紙での挨拶が少なくなりつつあります。しかし、直筆のメッセージは気持ちが感じられ、もらったほうもほっこりするもの。さらに、年賀状をもらうより新鮮で、うれしいとの声もあるようです。そんな暑中見舞いを出せば、人にちょっとした癒しを与えることができ、日本の心を忘れない教養のあるオトナ女子と認められるのではないでしょうか? そこで今回は、6月15日の「暑中見舞い」の日に合わせて、暑中見舞いの書き方についてご紹介していきましょう。忙しい看護師のみなさんも、これを機にオトナ女子としての教養を高めてみませんか?
■「暑中見舞いの日」って!?
郵政省が初めて「暑中見舞用郵便葉書」を発売したのが、1950(昭和25)年6月15日。以来この日は、暑中見舞いの日とされています。暑中見舞い・残暑見舞いは、季節の挨拶状のひとつですが、年間40億枚以上発行される年賀状にくらべると2億枚弱。それだけ暑中見舞いをされている方は、少ない傾向にあるようです。しかし、暑中見舞いを出す行為やその姿勢から、オトナ女子としての教養は伝わるもの。せっかく日本に伝わる風習ですから、できれば日本人女性としてたしなみたいものです。
■暑中見舞いを送るタイミング
一般的には、梅雨明け後から、夏の土用(立秋前・約18日)~立秋の前日に送るものとされています。夏の土用・立秋は毎年違ってきますが、今年は7月19日~8月6日。8月7が立秋になります。それ以降に送る場合は、8月8日~8月31日に「残暑見舞い」と記して送りましょう。送るタイミングは、上記の期間内の都合のよいときに出せばよいのですが、そもそもの「暑中見舞い」の意味合いは、1年でもっとも暑い時期に挨拶状を送り、相手の安否や健康を気に掛けることですので、もっとも暑いと思われる時期を意識して送るといいかもしれません。
■暑中見舞いの書き方
とくに決まりはありませんが、ハガキで出すのが一般的です。日本郵便が、暑中見舞いのハガキとして発売している「かもめ~る」を利用される方が多く、現金・切手シートなどが当たる、くじハガキになっているので、それも楽しみのひとつになるはずですよ。
1.冒頭 季節の挨拶
「暑中お見舞い申し上げます」「残暑お見舞い申し上げます」などの決まり文句は、ほかの文字よりも大きく書くことで見栄えがよくなります。必ず、相手が住んでいる場所や、状況に合った挨拶にしましょう。
2.内容文
・先方の安否をたずねる言葉
残暑厳しき折、残暑凌ぎ難き候、降るような蝉しぐれ、などの「時候の挨拶」と安否の挨拶で書くことが一般的です。相手と自分の関係に合わせて、先方の安否をたずねる言葉をつづりましょう。
・自身の近況を伝える言葉
相手と自分の関係に合わせて自由に書いてください。先輩や上司に宛てる時には、あまり具体的ではなく、ちょっとした生活の変化など当たり障りのない文章が適しています。
・相手の無事を祈る言葉
結びの言葉として、相手を気遣う言葉や、感謝の気持ちを込めて締めくくるのがよいでしょう。
3.締め文
習慣では、最後に『夏の最も暑く盛りの時期』という意味合いで「盛夏」を用いて「平成○年 盛夏」と書きます。残暑見舞いの場合は、「晩夏」「立秋」「葉月」などの言葉を書きましょう。
4.注意点
季節の挨拶ハガキは、お手紙などの文書と違い、一般的に「拝啓」などの頭語や「敬具」などの結語は不要です。
■暑中見舞いのアイテム
これからのシーズン、コンビニやデパートでも「暑中見舞いハガキ」が販売されます。どちらかというと「和」のテイストが強い年賀状に対し、夏をイメージして作られる「暑中見舞いハガキ」は、ヒマワリや浮き輪ビーチボールなど、カラフルでポップなものが多く販売されます。インターネットなどで、画像をダウンロードして風情を感じるデザインを自ら選んで印刷することもできるので、自分好みのハガキを作るのも◎。あさがお・金魚・花火などのフレークシールを使うのもおすすめですよ。
普段は暑中見舞いを出さない方も、今年はお世話になっている方に感謝の気持ちを込めて、「暑中見舞い」にチャレンジしてみてはいかがでしょう? 今回ご紹介したように、「相手を気遣う言葉を綴る」だけで、よりよい人間関係を築くことができるきっかけとなるはずです。きっと、ハガキ一枚で、教養のある女性だなと思ってもらえるはずですよ。