「夜はデートだから可愛らしいファッションにしよう」「今日は一日前向きな気持ちで過ごしたい」……。その日の気分や予定でメイクやファッションを決める女性は多いもの。そこで今回は、色彩心理学(カラーセラピー)を元に、色のパワーを上手に取り入れて“なりたい自分”により近づくための方法を紹介します。
■色が左右する人間の心理
“色彩心理学(カラーセラピー)”が学問として確立したのは、2003年アメリカでのことです。しかし、色が心理状態と関わりがあると考えられていたのは、古代エジプトの頃からで、19世紀のドイツの文学者であるゲーテや、真言宗の開祖の空海、心理学者のユングやフロイトも、色と心理の関係に着目していたといわれています。そして、それらが色彩心理学の基礎となりました。色彩心理学では、色の持つパワーを使えばなりたい自分に近づくことができるとされています。
■元気になりたいときは「赤」
壁が赤色に塗られた部屋は、他の色の部屋よりも体感温度が2~3度高くなるそうです。これは、赤色が交感神経を刺激して血流を活発にするため。ですので、冷え性の方は赤の下着や靴下を身につけると良いといわれています。赤は見ただけで「熱い」と感じるエネルギッシュな色です。やる気を出したいときは、赤いバッグを持つなどして、積極性を惹きだしましょう。ただし、赤は、怒りのパワーを増強させやすいので、興奮状態のときは要注意です。
■集中したいときは「青」
赤とは逆に、心を落ち着かせて冷静にしてくれるのが青。赤とは真逆で涼しさを感じるクールな色です。青い空や海、川などを見ていると心が落ち着きますよね。仕事や勉強に集中したいときは、青い小物をそばに置くようにしてみましょう。副交感神経を刺激して、脈拍や呼吸をおだやかに整えてくれますよ。
■自信を取り戻したいなら「黄」
黄色は古代エジプトでは太陽をイメージする色として崇拝されていました。有彩色の中で最も明るい黄色は、見ているだけで心を弾ませ、楽しい気分にさせてくれるため、コミュニケーションを円滑にする色としても知られています。黄色のペンを胸ポケットに入れておくと、患者さんとの会話も今まで以上に弾みそうですね。また、黄色は“自信が湧いてくる色”ともいわれているため、失敗し落ち込んでいるときには部屋に黄色の花を飾ると良さそうです。
■女性ホルモンを増やすなら「ピンク」
産婦人科や小児科のナース服やカーテン、壁の色が淡いピンク色が多く採用されていますが、これは“心を穏やかにする”というピンクの色彩効果を利用しているため。ピンク色は患者さんが不安なく過ごすための環境づくりに一役買っているのです。また、ピンクは女性ホルモンの分泌を促してくれる効果があるとされています。普段、白や黒などのモノトーンを選びがちな方も、意識してピンクを取り入れるように心がけると、女性ホルモンが増え、恋愛運を上昇させられるかもしれません。
■心機一転したいなら「白」
シーツやタオルなど、白は清潔感の象徴ですね。白は心機一転するときに欠かせない色のため、まだ何も書かれていない白いノートやメモを使うことで「やるぞ!」という気持ちを後押ししてくれます。資格取得試験や転職活動などは、白いシャツで挑むのがおすすめですよ。
その日の気分で洋服や小物を選ぶのもいいですが、「今日1日どんな風に過ごしたいか」で身に着ける物の色を決めるのも素敵だと思いませんか? 色を上手に使いこなして、“なりたい自分”に近づいてくださいね。