看護師や保健師の皆さん、出勤前の朝のひとときをあなたはどんな風に過ごしていますか? 「ぎりぎりの時間まで眠り、朝食も取らずに慌ただしく家を出る」という方、いらっしゃるかもしれません。たまには少し早く起きて、朝の散歩をしてみませんか? 昔から『早起きは三文の徳』と言われているように、朝散歩でリラックスすれば、その日1日を快適に過ごせるはずです!
■朝日を浴びてリラックス
朝目覚めたら、まず朝日の中で深呼吸。これだけでもストレス解消、リラックスに大変効果があります。人は夜眠り、朝目覚めるように体が作られています。朝目覚めてから日の光を浴びると、体の中でセロトニンというホルモンが分泌されます。セロトニンはストレスによる脳の疲労を防いで精神を安定させる効果があるのです。セロトニンをしっかり分泌させておけば、今度は夜にメラトニンという「睡眠ホルモン」が分泌されます。メラトニンは熟睡の効果があるので、セロトニン、メラトニンのスムーズな分泌がよい眠りと爽やかな目覚めを助けてくれます。ゆっくりと散歩をする時間がないときでも、目覚めたら外に出て太陽の下で深呼吸をしてみて下さいね。
■緑のある場所に行こう
医療関係で働いていると、なかなか日常の中で、自然に触れる機会が少ないですよね。大自然に行かなくても、緑のものを見たり、香りを感じたりするだけでリラックス効果が得られます。自宅の近所に草木が生い茂る公園があれば、ぜひ朝の散歩で行ってみましょう。普段何気なく素通りする場所でも、木や草の緑を見たり、香りを思いっきり嗅いでみる。季節の移り変わりなど、いつもとは違った発見を楽しめるかもしれません。もし近所に緑を感じられる場所がない場合は、アロマの香りをまとうのもおすすめ。ローズウッド、サンダルウッド、シダーウッド、ヒノキ、ユーカリ、ティートリーなど森林の香りを楽しめる精油を、タオルやハンカチに数滴垂らして簡単な芳香浴をしながらの散歩も気持ちいいですよ。
■瞑想音楽を聴きながら
早朝の静けさを楽しむのも良いですが、瞑想音楽を聴きながら散歩をすればよりリラックス効果を高めることができます。鳥のさえずり、波の音、川の音などのヒーリングミュージックや、ヨガなどでBGMに使われるマントラなど、聴いていて心からリラックスできるような音楽を選びましょう。心を無にするとリラックスできるので、日本語の歌詞が入った音楽ではなく、歌詞があっても意味を理解できない外国語の曲の方がよいでしょう。スマートフォンに曲をダウンロードし、イヤホンで聴きながら朝の散歩をよりエンジョイしてみては? ただし、音量を上げ過ぎて車のクラクションなど周りの音を遮らないように注意をして下さい。
■ゆっくり歩いて深い呼吸を
人は、忙しい時は無意識に呼吸が浅くなってしまいます。普段仕事をしているときは、呼吸が浅く、心身ともにリラックスできない状態。朝の散歩ではゆっくり歩き、なるべく深い呼吸をするようにしましょう。呼吸が深いと、それだけ体に入ってくる酸素の量が増えます。多くの酸素を取り込むことで血液の流れをスムーズにし、交感神経よりも副交感神経が優位になるためリラックス効果が得られるのです。日ごろ早歩きの習慣がある方は、特に意識的にゆっくりと丁寧に歩くようにしてみて下さい。
日ごろ仕事のことばかり考えて緊張状態が多い方こそ、意識的にリラックスすることが大切です。毎日でなくても大丈夫。たまには朝30分でも、15分でも早く起きて、ゆっくりと朝の散歩に出かけてみませんか? きっとその日一日が全く違ったものになるはずです。