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“とっさの怒り”をどうコントロールする?

日常生活の場で、怒りで頭に血がのぼるような経験をしたことはありますか?一般的に怒りをそのまま表すことはよくないとされるために、私たちはできるだけ怒らないように、なるべく抑えようとします。しかし、「とっさの怒りについてはコントロールが難しいのでは」、と思う方も少なくないのではないでしょうか。また、無理に抑えられた怒りの感情は、何かのきっかけで表に出てきたり、眠れない、気持ちが晴れないなど、心身の症状として出てきたりすることもあります。

今回の記事では、自分も相手も尊重した怒りの表し方についてみていきたいと思います。

まずは一呼吸おいて、冷静になる

怒りを感じたら、それを表す「前に」、まずは一呼吸おくことが大切です。

怒りの感情は、最初の6秒間が一番強いと言われているため、少し時間をおき、この6秒をやり過ごすと、感情的な気持ちが少し落ち着いてきます。お手洗いなどを理由に場所を移すなどして、怒りの対象から気をそらすことも有効です。

他にも、友人や仲間に話を聞いてもらう、安全に発散できる場を持つ、などの対処法があります。 運動する、ノートに書く、大声で歌うなど、体の中のエネルギーを一旦放出することも役立ちます。

怒りは2次感情/情報として伝えてみよう

怒りは2次感情と言われております。

それに対して、不安・心配・困惑・落胆・悲しさ・虚しさ……というようなネガティブな感情は、1次感情と言われています。怒りという2次感情の裏側には、怒りの元になっている1次感情があるのです。

そして、怒り(2次感情)として表すよりも、1次感情として表す方が、コミュニケーションとしてはうまくいく場合が多いものです。

怒りを感じたときには、次の3つに分けて状況を整理してみましょう。

起きていること、問題は何か

自分が“何に対して”怒っているのか、具体的な理由を描写する。

「会議で発言の最中にさえぎられること」など、なるべく客観的に簡潔に述べていきます。

自分はどう感じているのか(1次感情)

1次感情を言葉にする

怒り(2次感情)ではなく、その裏の1次感情の方を表していきます。「疲れている」「心配」「悲しい」、などです。「毎回悲しい気持ちになっていました」など、1次感情を言葉にすることで、相手も耳を傾けやすくなって、お互いの理解が進みます。怒りは、表現するのも受け取るのも難しいものですが、適切に表現することができれば、恨みを抱えたり相手を傷つけたりすることなく、問題解決の方向に持っていくことができます。

自分は何を望むのか

⇒未来に向かって要望を出す

前向きな怒りの表現は、何かを改善したいという未来の“変えられるもの”に対して向けられるものです。

(「これからは、発言は最後まで話を聞いてほしいです」など)。ですから、「あの時、こうしてほしかった」と過去についての要求をしないことも大切です。


怒りは生理現象ですが、私たちは、怒りをどのように表現するか自分で選ぶことができます。

何のために自分の怒りを表現したいのか。より良い職場環境を作りたい、信頼関係を築きたいからこそ、前向きな気持ちで表現することを心掛けていきたいですね。

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