応募書類である履歴書や職務経歴書は、採用担当者が最初に目にする文書です。
書類選考を通過するために採用担当者が「会いたい」と思わせる応募書類作成作りが大切です。
ここでは履歴書・職務経歴書の作成について、実際の記入例をもとに解説いたします。
目次
1 看護師・保健師向け、履歴書・職務経歴書に共通するポイント
- 日付は記入日ではなく、提出日(郵送する日または持参する日)を記載する
- フォント(明朝体)や英数字(半角)を統一、フォントサイズは10~11が最適
- 左揃えにする
- 誤字脱字を防ぐために書き終えた後の見直しを忘れずにする
- 企業と病院では記載方法に注意が必要
例1)企業:入社 ⇔ 病院:入職 、 企業:退社 ⇔ 病院:退職
例2)企業:貴社 ⇔ 病院:貴院
※貴社「きしゃ」は同じ発音で複数の言葉が想像できるため、面接時では御社を使用 - 履歴書、職務経歴書の年号は原則和暦で記載する
※履歴書と職務経歴書の年号は統一する(西暦を使用する際も同様、履歴書と職務経歴書を統一する) - 手書きの場合、誤字は修正液や二重線を使用せず、新たな履歴書・職務経歴書で作成する
2 履歴書の作成について
履歴書の作成は、手書きで作成したものとパソコンで作成したものどちらを使用しても構いません。
採用担当者にこれまでの学歴や職歴などの基本情報を伝えるツールが履歴書です。
ここでは、履歴書を作成する際のポイントについて、各項目ごとに解説します!!
写真について
- 一般的には3ヵ月以内のものを使用します。
スーツまたはジャケットを着用し、撮影してください。
メイクや髪形は控えめに!スピード写真よりも写真屋さんでの撮影をおすすめします
プロフィールについて
- 氏名は、住民票の漢字を使用します。
ふりがなと漢字のバランスを考えて記入します。(略字は不可)
名前の右横に捺印を忘れないようにしましょう! - 生年月日の年号は和暦が一般的です。数字は基本的に算用数字を使用します。
「西暦」も臨機応変に使用(外資系の場合など)してください。全体を通して「和暦」「西暦」は統一させましょう! - 現住所は、都道府県から記入します。
現住所は省略せず、マンション名・〇号室まで記載しましょう。
しかし、現住所の「ふりがな」は町名まで(番地・マンション名・〇号室は省略することもできます。) - 連絡先は、一般の電話または確実に連絡がとれるためにも携帯電話やメールアドレスも併記しておくと良いでしょう。
学歴について
- 高校入学から記載するのが一般的です。
大学の場合は、学校名だけでなく学部学科まで記載します。
職歴について
- 会社名を記載する際は、略称を避け正式名称で表記します。(例:医療法人〇〇)
人事異動・転勤・出向・転籍は「転属」「配属」「出向」「転籍」と記載します。
※企業の場合は「入社」「退社」、医療機関・公的機関の場合は「入職」「退職」と表記します。 - 「賞」に関する内容があれば記入し、無ければ「無」と記入します。
最後に必ず「以上」と記載することを忘れないでください。
資格・免許について
- 複数の資格を持っている場合は、取得順に記載します。
所持している資格をすべて記載します。
志望動機について
- 書類選考の場合は、志望動機が最重要ポイントです。
あらかじめ応募先の医療機関や企業の情報収集を行い、意欲を伝えます。
※文体は「です」「ます」が基本です。
ありきたりな志望動機はマイナス評価です。過去の経験の裏付けから志望動機の説得力を強化しましょう!
本人希望記入欄について
- 職種、勤務地については、複数で募集している場合で、応募が選択できる場合のみ記入
何もなければ「貴社(貴院)の指定に従います」と記載することが無難です。
また、施設の場合は「貴施設」、社会福法人の場合は「貴法人」となります。
3 職務経歴書の作成について
中途採用の場合、履歴書に「職務経歴書」を添えることが一般的です。
職務経歴書は、履歴書だけでは不足しがちな情報を補いつつ、選考基準として採用側が知りたい情報を伝えるためのものです。
今までどのような職場(部署)で、どのような業務を経験してきたのかを具体的に記載し、その経験を応募先企業(病院)でどう活かせるのかを示すものです。
職務経歴書の様式について
職務経歴書の様式について
- A4サイズの用紙を使用するのが一般的です。
- 決められたフォーマットはありませんので、書体・字体・細字・太字・記号・符号などを上手に活用して見やすく、読みやすい工夫を心がけて下さい。
例えばアピールしたい箇所は、太字にして強調するなど読みやすくなるよう工夫することができます。 - 職務経歴書はA4サイズで1~2枚程度を目安に作成しましょう。
志望動機のポイント
- 多くの会社(病院)がある中でなぜ応募先の会社(病院)なのか
→抽象的な表現は避ける(例:企業理念に共感した、社風に惹かれた、キャリアチェンジ/キャリアアップしたいなど)
例)「〇〇〇」と掲げる貴社(貴院)の企業理念に大変共感いたしました。なぜならば私も…
例)「〇〇〇」という社風は、私が仕事をする上でとても大切…と惹かれました
例)〇〇の経験・知識をもとに〇〇に貢献できる「〇〇」という新たな職種にキャリアチェンジしたい - なぜこの仕事がしたいのか
- 業務上で得た経験や知識がどう活かせるのか
応募する企業(病院)のホームページや人材会社の求人内容、営業担当からの企業(病院)の情報をしっかりと把握・研究します。 そして、自分自身の考えや経験などを織り交ぜ、具体的な言葉として伝えると採用担当者の評価も上がり、面接へと大きく前進します。
採用側が見るポイント
- 応募先の情報(病院、企業)について、理解しているか(意欲があるかどうか)
- 必要なスキルや経験があるか(業務をやり抜く能力があるか)
- 入職後のビジョンを持っているか(入職後のミスマッチに繋がらないか)
職務要約について
- 書面の書き出しは職務要約から始めます。
3~4行程度で経験業務や業務での実績・マネジメント経験などを職務経歴書でアピールしたい内容を端的に記載します。
職歴について
- 病院名、会社名等は省略せずに正しく記載します。
【企業】事業内、資本金、従業員数など 【病院】病床数、診療科、従業員数 - 実務経験の結果、具体的な成果があった場合にはそれも記載します。
応募先企業・病院が求めている業務に、今までの経験・知識・技術・資格を活かして「どう貢献できるか」 「どのように仕事に携わっていきたいか」などを踏まえて実務経験を記載します。⇒そのため応募先企業・病院の研究・情報収集は不可欠になります!!
資格・免許について
- 取得した順に正式名称で記入します。
PCスキルについて
- PCレベルが判断できるようにできるだけ具体的(どのように使用してきたのか)に記載してください。
自己PRについて
- 応募先企業・病院がどのような人材を求めているのかを踏まえておきます。
- これまでの経験や知識をどのように活かすことができるのか、具体的に記載するとより良いアピールが出来ます。
実務経験から得た成果については具体的に記載し、どのような業務でどのような工夫をして成果が出たなど具体的な数字などを示すと良いでしょう。
応募要件と合致する経験は太字など分かりやすく記載します。
業務遂行能力を測るバロメーターになる為、チャレンジしている資格を明記しても良いでしょう。
その際はなぜ取得を考えるようになったのか具体的に記載します。
今までの経験業務を通じての具体的な成果や、さらにその経験を通じてどのように応募先企業・病院に貢献していきたいか、などを記載します。