仕事を辞めて新たな職探しを始めようとするとき、みなさんがまず思い浮かべるのは、公的機関の「ハローワーク」ではないでしょうか。
ハローワークは、失業保険の受給手続きだけでなく、職業訓練や職業相談などの仕事探しをサポートするサービスも幅広く行っています。
今回は、専門職である看護師の間でもハローワークは一般的に利用されているのか、さらにはハローワークを使わない看護師求人の探し方についてもご紹介します。
ハローワークとは、厚生労働省が設置する行政機関「公共職業安定所」
まずは、ハローワークがどんな場所かというのをおさらいしておきましょう。ハローワークの正式名称は「公共職業安定所」。厚生労働省が設置する「労働力の需給を安定させる役割」を担う行政機関です。
求職者は、求人閲覧、個別相談、失業給付などのサービスを無料で利用でき、一方で企業は無料で求人情報を掲載することができます。正社員はもとより、臨時募集や短時間のパートタイム求人も扱われており、全国550以上のハローワークが集めた求人を、随時窓口およびインターネットで閲覧可能です。
なお、雇用保険等は最寄りのハローワークでの手続きが必要ですが、求人情報の閲覧や仕事探しは全国いずれのハローワークでも利用できます。
看護師のハローワーク「ナースセンター(ナースプラザ)」をご存知ですか?
実は、ハローワークには看護師など医療スタッフ専門の就職支援サービスがあることをご存知でしょうか。「ナースセンター」と「ナースプラザ」について詳しくご紹介していきましょう。
これは、各都道府県の看護協会とハローワークが連携して無料職業紹介(ナースバンク)事業を行うもので、厚生労働大臣の許可に基づく「看護師等無料職業紹介所」です。東京都のみ「ナースプラザ」、そのほかの地域では「ナースセンター」という名称になっています。
ナースセンター(ナースプラザ)は、看護師免許を持ち医療機関への就業を希望する求職者ならどなたでも利用可能。利用者登録をすると、就職相談やインターネット上での求人情報閲覧(eナースセンター)、面接サポート、講習会などのサービスを受けることができます。
また、ナースセンターではハローワークと求人情報を共有しており、どちらの求人情報も閲覧することが可能です。
ナースセンターを利用するメリット・デメリットは?
<メリット>
ナースセンターで就職相談を担当するのは、ベテランの看護職経験者。実務経験に基づく実践的なアドバイスや情報を提供してくれる、利用者にとって心強い存在です。利用する際は、ぜひ気軽に相談してみましょう。
また、ナースセンターはハローワークと同様、求人情報掲載が無料であるため、求人広告に大きなコストをかけられない中小規模の病院の求人が多いのが特徴。実際に調べてみると、100床未満の病院と診療所の求人が17%ほどになっています。
また、復職支援のための研修を受けることも可能。パソコンやスマートフォンで24時間視聴できるeラーニングや、シミュレーターによる演習なども充実しています。
<デメリット>
営業時間は各ナースセンターによって異なりますが、公的な施設であるため土日祝や17時以降に対応していないケースが多いようです。基本的には平日の9時から17~18時までの営業が多くなっています。電話やメールで相談できるところもあるので、なかなか足を運べない方は最寄りのナースセンターに問い合わせてみるとよいでしょう。
派遣会社など転職のプロに相談するのもオススメ
ハローワークやナースセンターなどの公的な機関のほかに、効率よくお仕事探しを進めたい方にオススメしたいのが派遣会社です。
派遣になじみのない方に向けて簡単にご説明すると、派遣会社は「求職者が、よりよい環境や待遇で働けるようサポートする」企業。派遣社員は派遣会社と雇用契約を結ぶため、お給料や社会保険などは派遣会社から支給されることになります。
ただ、たくさんの派遣会社があってどこがいいのか迷ってしまうという方も多いかもしれません。派遣会社にはそれぞれ特徴があり、医療分野に強い派遣会社もあります。
特に、専門職である看護師の場合、その分野を熟知した転職のプロに力を借りて転職活動を進めるのがオススメ。希望する待遇、勤務時間(夜勤のあるなし、土日勤務のあるなし、夜勤専従など)を担当者に伝えれば、今までのキャリアにあった看護師もしくは看護師のスキルを活かせるお仕事を案内してもらえます。
気になる転職サービスへどんどん登録してみてみよう
ハローワーク・ナースセンター・派遣会社、いずれも無料で転職サポートを受けられるという点は共通しているので、複数の転職サービスを試してみるのがオススメです。
パソナメディカルをはじめとする派遣会社が運営する転職サイトも登録し、どのような求人があるのかを比較・検討してみましょう。
なお、転職サイトは複数登録している方が一般的なので、自分で管理ができる範囲の数を登録して、希望に近い病院やクリニックを納得いくまで探してみてくださいね