やりがいがあり、人から感謝される、一般企業に比べ収入が良い、一度仕事から離れても再就職が可能と、看護師の仕事は多忙ですがメリットを感じられる部分の多い職業ですよね。とはいえ、就業先によってはこのメリットが当てはまらなかったり、あまりの多忙さに疲れ切ってしまったりすることも。そんなときの選択肢に浮かぶのが、派遣という仕事のしかたです。
看護師の資格を取ってから就職まで
高齢化社会を迎え、看護師を必要としている施設はあとを絶ちません。売り手市場とも言われる看護師の仕事。就業先に困らないことで看護職を目指したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。看護系の大学や専門学校でも多くの求人が見られ、およそ9割の方が在学中に就業先を決めています。
看護職は離職率が多い？
数年勤務を続けて、ひととおりの業務がこなせるようになってくると、毎日の忙しさにふと気づいてしまうもの。“忙しすぎる！”“プライベートをもっと充実させたい”。中には現在の勤務先の設備やケア方法が遅れていることを看護師の知人に聞き、新しいケア方法に携わってみたいと考えて転職される方もいるようです。
派遣看護師として働ける場所が増えています
看護職の離職率は多いと言われていますが、ほかの職種と比べるとそう多くはありません。ということは、現在の職場を離れる方は多くても、看護職のまま職場を変えて働き続けているのではないかと考えられます。看護師として働き続けたいけれどプライベートも充実させたいと考える方は多く、とくに好まれている働き方が派遣という方法。派遣とはいえ今まで培ってきた経験を活かしつつ医療機関での就業もできますし、介護施設や企業に勤務して、形の異なるケアに携わるということもできるのです。
派遣看護師として働くメリットとは
派遣と聞くと、短期間しか働けず生活が不安定、ボーナスや退職金がないといったデメリットに目が向きがちですが、実はこれ、一概にデメリットとは言い切れません。
自分の時間で働ける
派遣の大きなメリットが、自分の生活パターンに合わせた勤務時間を選べること。日勤のみ、夜勤のみといった選択もできます。派遣社員は同じ職場で働けるのは最長3年と決められていますが、3年後は派遣会社で新しい派遣先を見つけることができますから、条件を変えて新たな気持ちで勤務することができます。
参考：
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000204879.pdf
サービス残業なし
仕事をしているとどうしても発生してしまうのが残業。そんなときもサービス残業ということはありません。しっかり働いた分はきちんとお給料に反映されます。勤務時間内はしっかり働く、勤務後は自分のために充実した時間を過ごす。そんな働き方が派遣という働き方で実現できることが多いようです。
正職員との金銭面の差が少ない場合も
ボーナスや退職金は、派遣社員にはありませんが、その分毎月の収入に上乗せされているとも言えます。勤務先にもよりますが、トータルで比べてみると正職員との金銭面の差は少ない場合も。何よりも自由になる時間が増えるというのは、お金に替えられない嬉しさがあるのではないでしょうか。
こんな人に派遣看護師は向いている
今まで正社員や正規職員で働いてきた方には、派遣という形態で働くことに、少々不安を覚えるかもしれません。でも派遣社員には先程述べたとおりメリットがたくさん。次のような人に向いている働き方なのです。
プライベートを充実させたい！
勤務時間も休日もしっかり決まっている派遣社員という働き方を選んだ看護師は、毎週お稽古ごとに通ったりスキルアップのために勉強をはじめたり、休日はショッピングや旅行を楽しむなど、充実した毎日を送っている方が少なくありません。プライベートを楽しみたいと派遣社員に転向した人の多くが、この働き方に満足しています。
育児など家庭があるけど働きたい！
また、女性看護師が勤務を続けていると、必ず悩むのが子育てをしながら看護師を続けていけるかどうかということ。特に病棟勤務の看護師は定時に上がれることは少なく、夜勤があり、休日もランダムです。このようなタイムスケジュールに対応できる保育園は少ないですから子どもの預け先が確保しにくく、産後の職場復帰がなかなかできないといった悩みもあります。院内に保育所が併設されていても、子どもが小さいうちはできるだけそばにいてあげたいと考えるお母さんもいるでしょう。そんなお母さん看護師にも、日勤や半日のみという勤務のできる派遣という働き方が選ばれるようになっています。
看護師資格があれば様々な場所で働ける
看護師と言うと病院や診療所、クリニックなどの医療機関での勤務が一般的ですが、高齢化社会を迎え老人施設が増えてきたことなどもあり、看護師を必要とする施設も増えています。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションとは、地域にあるナースステーションのような存在。在宅療養をしている方を訪問し、処置やケアを行います。
社会福祉施設／介護老人福祉施設、介護老人保健施設
要介護高齢者が生活したりリハビリを受けたりする施設。看護師は救急の対応をしたり介護職員に医療的なアドバイスをしたりと、医療機関とは違った業務も行います。
介護老人福祉施設と介護老人保健施設との違いは、前者は生活施設であること、後者はリハビリ等を受ける施設という点。どちらも社会福祉施設のひとつで、介護保険を使って利用できます。
参考：http://www.roken.or.jp/wp/about_roken/kaigo
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/10-2/kousei-data/PDF/22010804.pdf
看護師等学校養成所
看護師としての今までの知識を生かし、将来の看護師をつくる学校で教鞭を執ることも可能です。
研究機関
研究機関というと看護師には関わりが薄そうですが、看護師資格のある方を募集していることがあります。特に多いのは治験コーディネーター。協力者への説明をしたり同意を求めたりするのが主な業務です。
このほかにも、大学病院などで臨床研究をする医師の補助業務や、医療関連の企業で経営のアドバイスをするコンサル的な仕事など、医療知識を生かして働ける仕事は多岐にわたります。
看護師におすすめの派遣サイトを紹介
先にご紹介した看護師として働ける職場を探すなら、スマホで気軽に閲覧できる派遣サイトを利用すると便利です。スマホなら、通勤時や勤務中のすき間時間にもチェックできてしまいます。
パソナメディカル
医療関連の有資格者向けの求人を集めた無料求人紹介サイト。派遣での働き方に特化して探せるのは、人材派遣に長けたパソナグループならでは。こだわり検索で細かな要望までも絞れるのが使いやすいです。
https://nr.pasonamedical.com/
派遣看護師の仕事の探し方は様々
派遣看護師の仕事は、ほかにもいろいろな方法で探すことができます。
Eナースセンター
都道府県看護協会による、看護職に特化した無料求人紹介サイト。職を探すときに注目したい部分がひと目で分かる仕様になっています。ブランクが空いた看護師に参考になるインターネット配信研修を格安で受けることができます。
就職フェア
いわゆる合同就職説明会。毎年同時期に行われることが多く、一度で多くの就業先の方から話を聞けるので、就職を考えている方は足を運んでみるべき。内容は主催元によって変わりますが、国家試験対策講座が行われたり先輩ナースが直接就職相談にのってくれたりすることも。たいへん有意義な時間が過ごせます。
ハローワーク
国が運営する公共職業安定所。多くの求人を閲覧できたり個別に相談にのってくれたりといったサービスが無料で受けられます。求人情報はインターネットでも閲覧できるので、ぜひ一度覗いてみてください。
ハローワークインターネットサービス https://www.hellowork.go.jp/
全国のハローワーク所在地 https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
まとめ
正職員と比べ収入面での大差はないのに、残業なし、日勤のみ、土日休み。看護師としては贅沢とも思える待遇が、派遣という働き方に転向するだけでできてしまいます。
ご紹介した方法で派遣看護師の仕事をぜひ見つけてみてください。
