看護師でも常勤として病院で働くだけではなく、病院以外で自由に新しい働き方をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。それを体現し、実際にフリーランスとして働く筆者がその実態をご紹介します。
フリーランス看護師って?
フリーランスというのは、病院や施設と雇用契約を結ぶのではなく、自分が事業主となって単発の仕事ごとに業務委託契約や請負契約で仕事をしている人達のことをさします。看護師の場合には、法律上この働き方ができない部分もあります。しかし、フリーランスは何カ所も自由に働くイメージが強いためか、派遣やパートで看護師として働いている人でもフリーランスと勘違いしてしまうケースもあります。派遣やパートの場合には派遣会社かパート先と雇用契約を結んでいるため、実際には派遣看護師、パート看護師という枠組みになるため、混同しないようにしましょう。
ただ、看護師の知識や経験を生かした仕事の場合には、この限りではありません。
看護師でフリーランスと言っている人のなかには、固定ではない働き方として表現している人や、看護師以外の仕事(看護師の知識や経験を生かして)でフリーランスとして働いている人がいます。
フリーランスとして看護師と別の仕事で働くやり方
・フリーランスの働き方
看護業務のみでフリーランスとして働くということはできないため、看護師の知識や経験をいかした業務をフリーランスとして行う点で紹介していきます。
筆者の場合は派遣看護師として単発の業務をしながら、ライターとしても活動中。ライターの仕事は主に、医療系、看護技術・転職、女性向け・ママ向けなどのWEBメディアで記事を書いています。看護師としての知識や経験を生かして、執筆依頼を受けることが多いです。
知り合いでは、看護師の知識や経験を生かしてメディカルイラストレーターとして絵を描いている人や医療メーカーと共同開発に関わっている人など、ものつくりのクリエイターとして働く人が多くいます。メディカルイラストレーターは、身体の臓器や医療機器などの細かな描写が必要なイラストを忠実に描かなくてはならないため、看護師としての医学知識が特に生かされます。
また、医療メーカーと共同開発に関わるケースとしては、病院などで使用する医療機器や看護師が使用するグッズの開発・改良について。現場を経験している看護師の意見を織り交ぜながら、進めていくプロジェクトになります。
こうしたフリーランスの仕事はクリエイターに限らず多岐に渡ります。どのようにして仕事を探すのかというと、実際にその企業に直接コンタクトを取ったり、知人の紹介などであったりします。フリーランスの場合、自分で仕事を探して見つけていくことができ、その仕事を責任持って継続していくことができないといけません。
・看護師(独占業務)の働き方
看護師としてフリーランスで働くには、すぐにはお給料の面で安定しない時期があるかと思います。そのときに、派遣やパートで看護師として働く人も多くいます。看護師の派遣会社や人材紹介会社などに登録すると、常勤案件だけではなく、派遣やパートの案件を扱っているところもあります。そうしたところで仕事を探していくのが一番手っ取り早い方法です。なかには、以前勤めていた病院や施設などを退職するのではなく、週3のパートに切り替えるなどで対応している人もいます。
筆者の場合は、フリーランスの仕事を月単位でスケジュールを立て、その仕事の合間に看護師の仕事を入れてうまく調整しています。派遣会社と実際に以前働いたことのある場所で月に1~2回のパートとして、うまくやりくりしている状況です。このように、フリーランスの仕事は派遣やパートを組み合わせる働き方との相性も良く、精神的にもお給料が突然もらえなくなってしまうなどの生活の不安が少しでも減るためおすすめです。
フリーランスとしての働き方は、看護師として多様な働き方が期待される今後、注目されてくることでしょう。病院だけで働くのが看護師ではなく、生活スタイルや自分に合った働き方の選択肢の一つとして、参考にしてみてください。