社会人になってから看護師の仕事しかしたことがないと、視野が狭くなりがちです。また、「隣の芝生は青く見える」現象で、ほかの仕事が楽しそうに見えることはありませんか?なんとなく、看護師の仕事を続けるのが億劫になってしまったとき。そんなときに、さまざまなリフレッシュ方法があります。それは、あえ て看護師以外の仕事をしてみるという方法です。看護師以外の仕事をしてみて、看護師の良さに気づくエピソードを集めてみました。
看護師の仕事だけでは視野が狭くなる
職場である病院と自宅の往復だけの場合、医療職者以外の関わりが少ないと、会社で働く人や他の業界のことなどの情報が入ってこないので、どんどん視野が狭くなってしまいます。 そのため、よく看護師は世の中の常識がわからないと言われることがあります。
たとえば、看護師によくある毎日30分~1時間前に出勤して、情報収集をする前残業は他の職種ではあまりないかもしれません。また、病院などではチームで動くことが多いので、周りのスタッフの仕事が終わらないと帰れない風潮など、ローカルルールのようなものも当たり前になってしまいます。
このように視野が狭くなってしまうと、職場でなにかつらいことがあったときに自分を責めてしまったり、客観的に自分のことをみられなくなるかもしれません。そうなると、本来はさまざまな選択肢があるはずなのに、結局身動きが取れずに休職という選択しかとれなかったということになりかねません。
看護師以外の仕事をしてみて気づくこと
看護師の仕事ってなんでこんなにつらいんだろう…隣の芝生は青く見えるといわれているように、もっと楽にできる仕事があると思ってしまうことありませんか?でも、実際にはどの仕事であっても大変なことは付き物です。そして、看護師以外の世界に出てみることによって、看護師の仕事を客観的にみられるようになった 看護師がいます。実際にどのようにして看護師以外の仕事をしてみたのか体験別に紹介します。
体験例
・Aさん:人と接するのが好きだったのでアパレル系の仕事へ
看護師として急性期病棟で働いていたAさん。人と接することは好きだったけれど、命と隣り合わせで常に緊張感をもった病院での働き方に疲弊してしまい、4年で一旦退職。元々ファッションやコスメなどに興味があり、友人が経営しているアパレル系の仕事につくことになりました。接客業は新鮮さがあり、最初のうちは楽しかったそうですが、一番のネックは給料が月6~7万円ほど減ってしまったということ。半年くらい続けて辞めてしまいました。
給料が減るのは承知の上でしたが、実際に月6~7万円の差は大きいです。看護師の仕事はつらい、大変ではありますが、夜勤をやればある程度の給与がもらえることは大きいようです。結局その後は、療養型の病院へ転職して、自分のペースに合った働き方をしています。
・Bさん:人と接することに疲れてしまい、デスクワークへ
看護師として内科病棟で働いていたBさん。病棟では総勢20人ほどの看護師スタッフがいるなかで連携したり、臨機応変に動くのが苦手で、うまく馴染めない状況でした。結局人間関係が原因で休職し、その後はデスクワークで人とあまり関わらない仕事へ転職。デスクワークが自分に向いていることがわかりましたが、人と全く関わらない仕事にやりがいを感じづらくなってしまい、1年後に退職。看護師一人仕事ができるところとして、企業看護師として転職して再スタートしたケースです。
看護師以外の働き方をしてみて、思いのほか看護師の仕事はよかったと気づくケースもあるようです。客観的にみられるようになると、いままでの悩みが違う視点から考えられる、視野が広がるということでしょうか。もし、看護師の仕事がどうしてもつらいという場合には、気分転換を兼ねて、一度外に出てみるのもありですね。