小さなお子さんを抱えながら、看護師として勤務している方は少なくないはず。まだ抵抗力の低い小さなお子さんの場合、熱を出してしまうことも多いですよね。そこで今回は、お子さんが発熱したときに食べさせたい、免疫を高める食材についてご紹介していきましょう。
■発熱期、稽留期、解熱期、回復期によって与える食べ物がちがう
食欲は健康のバロメーター。お子さんの体調が悪いときにこそ、「栄養のあるものを食べさせて、一日でも早く元気になってもらいたい!」と思いますよね。しかし、体温の状態によって、体に適する食べ物は異なるもの。そのため、「とにかく栄養!」というよりは、子どもの発熱の段階に合わせて、食べ物を選ぶことがポイントです。発熱してから解熱するまでを大きく四段階に別け、与える食べ物を選べば、効率よく回復させることができますよ。
■それぞれの時期の説明
発熱が起きた際の体は、下記の四段階に大別されます。
・発熱期
熱が出てきて、体温がどんどん上がっていく期間。手足・足先が冷たくなり、寒気を感じるのが特徴です。
・稽留期
熱の一番高い期間。熱が上がりきった状態であり、本人も暑いと感じる傾向にあります。
・解熱期
熱が下がりはじめ、平熱になるまでの期間。このときに手足が冷たい場合は、また熱が上がる可能性があるので、解熱期ではなく発熱期間に当たります。
・回復期
熱が完全に平熱に戻った状態。食欲や、体力も戻ってきます。
■それぞれの時期に与えるべき食べ物
それでは、段階に応じて、お子さんに食べさせてあげたい食べ物を見て行きましょう。
・発熱期
熱が出はじめの発熱期は、汗をかく場合が多いので、こまめな水分補給が欠かせません。食欲がなければ、無理に食べさせる必要はありませんが、汗で失われた水分を補うことが大切。電解質も失われがちですので、イオン飲料や、リンゴジュースなどを水で薄めたものを与えてあげましょう。食欲があるようでしたら、ゼリーやすりおろしリンゴなどもおすすめですよ。
・稽留期
熱が上がりきっている状態のときは、一番体力を消耗します。この時期に大切なのは、発熱期同様、脱水症状を防ぐこと。消化の悪い牛乳やココアなどの乳製品は避け、イオン飲料や麦茶などを飲ませてあげましょう。食欲もない場合が多いので、無理に食べさせなくてもOKです。
・解熱期
この時期になると、子どもも少しずつ食欲を回復してきます。「あれが食べたい」「これが食べたい」と言った、リクエストも少しずつ出てくる時期だと思いますが、まだまだ胃腸が弱っているので、食事はさっぱり目の、消化に良いものを少しずつ食べさせてあげましょう。うどんやおかゆなどがおすすめですよ。
・回復期
熱が下がり、平熱に戻れば「もう元気! なんでも食べられる!」と思ってしまいがちですが、熱と戦った子どもの体は、思った以上に体力を消耗しています。発熱や発汗でビタミンやミネラルも多く失われていますので、これらを多く含んだ食事を取り入れましょう。白身魚やささみ肉、卵など、消化の良い良質なたんぱく質や、緑黄色野菜などを多く使って料理するのが◎。油はできるだけ控えるようにしてくださいね。
みなさんも、お子さんが発熱したときにはこれらを意識して、回復を応援してあげましょう。また、普段からバランスのとれた食事や、規則正しい生活を心がけておくことも大切なこと。熱を出さない生活を心がけて、親子で健康に過ごしていってくださいね。
この記事の監修者:野田あかね
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